トップ > 民生委員の部屋トップ > 民生委員関連情報 > 法令・通知・方針 > テーマごとに見る民生委員法

テーマごとに見る民生委員法


 ここでは、下記@〜Dのテーマについて、民生委員法(一部、児童福祉法)に記載されている条項に沿って、その留意事項について紹介しています。

※ 下記リンク(緑字)をクリックすると、各項目の内容に移動します。




@ 民生委員の身分


 民生委員及び児童委員たる身分については、民生委員法第5条及び児童福祉法第16条に規定されています。

民生委員法第5条

【条文】
 民生委員は、都道府県知事の推薦によつて、厚生労働大臣がこれを委嘱する。

2  前項の都道府県知事の推薦は、市町村に設置された民生委員推薦会が推薦した者について、都道府県に設置された社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)第七条第一項に規定する地方社会福祉審議会(以下「地方社会福祉審議会」という。)の意見を聴いてこれを行う。

【留意事項】
・知事の推薦によって、厚生労働大臣がこれを委嘱します。
・知事の推薦は、市町村に設置された民生委員推薦会が推薦した者について、(千葉県)社会福祉審議会の意見を聴いて行ないます。
・身分については、行政実例で、地方公務員法第3条第3項第2号に規定する「非常勤の特別職の地方公務員」に該当すると解されています。(公務災害・守秘義務等)



児童福祉法第16条

【条文】
 16条第2項 民生委員法による民生委員は、児童委員に充てられたものとする。
 16条第3項 厚生労働大臣は、児童委員のうちから、主任児童委員を指名する。

【児童福祉法内での記載事項】
・主任児童委員も、民生委員・児童委員の身分をもちます。


 

A 報酬と任期


 民生委員の任期と、活動に際しての報酬については、民生委員法第10条に規定されています。

民生委員法第10条

 民生委員には、給与を支給しないものとし、その任期は、三年とする。ただし、補欠の民生委員の任期は、前任者の残任期間とする。

【留意事項】
・民生委員は、沿革的にも民間篤志者の奉仕制度であることから、報酬は支給されません。ただし、活動に必要な実費弁償(交通費等)として、県から活動費が支給されます。また、任期は3年で、以後3年ごとの12月1日に一斉改選が行われます。次の改選は、平成25年12月になります。


 

B 民生委員の職務


 民生委員の職務については、民生委員法第14条に規定されています。

民生委員法第14条

 民生委員の職務は、次のとおりとする。
 一 住民の生活状態を必要に応じ適切に把握しておくこと。
 二 援助を必要とする者がその有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるように生活に関する相談に応じ、助言その他の援助を行うこと。
 三 援助を必要とする者が福祉サービスを適切に利用するために必要な情報の提供その他の援助を行うこと。
 四 社会福祉を目的とする事業を経営する者又は社会福祉に関する活動を行う者と密接に連携し、その事業又は活動を支援すること。
 五 社会福祉法に定める福祉に関する事務所(以下「福祉事務所」という。)その他の関係行政機関の業務に協力すること。

2 民生委員は、前項の職務を行うほか、必要に応じて、住民の福祉の増進を図るための活動を行う。

【留意事項】
1.その担当地域の実情を把握することにより、個別援助を必要とする者について、有事の際の必要情報を収集して資料をつくっておくことを規定したものです。なお、調査に当たっては、個人のプライバシーを侵害することのないように行動する必要があります。

2.「援助を必要とする者」とは、公的機関の措置を必要とする者のほか、民間福祉活動の対象者を含みます。また、「助言その他の援助を行うこと」とは、公的機関の代理または、補助者として行うものではなく、あくまで民間奉仕者の立場からその人に必要な援助を行うことです。

3.民生委員は、援助を必要とする方が、自分の意向に沿った福祉サービスの利用ができるよう情報提供等の援助を行うことを意味します。介護保険の導入以後は、各事業者の福祉サービスの内容を把握し、それを利用者に適切に伝え、利用者が納得のいく選択ができるよう支援することも民生委員の重要な職務となっています。

4.社会福祉に関する活動を行う者と民生委員が連携を図ることで、住民に手厚い援助体制を整備するという趣旨です。ただし、その活動では、個人情報の取り扱いやプライバシーに関し、慎重な配慮が必要となります。


 

C 民生委員の職務遂行の倫理規定・政治的利用の厳禁


 民生委員の職務遂行に際しての倫理規程等については、第15条及び第16条に規定されています。

民生委員法第15条

 民生委員は、その職務を遂行するに当つては、個人の人格を尊重し、その身上に関する秘密を守り、人種、信条、性別、社会的身分又は門地によつて、差別的又は優先的な取扱をすることなく、且つ、その処理は、実情に即して合理的にこれを行わなければならない。


民生委員法第16条

 民生委員は、その職務上の地位を政党又は政治的目的のために利用してはならない。
2  前項の規程に違反した民生委員は、第十一条及び第十二条の規程に従い解嘱せられるものとする。

【留意事項】
1.民生委員法第15条
 民生委員は要援護者に対して優越的感情を持ちやすい立場にありますが、対等の立場であるということを忘れないようにして活動することが大切です。「その身上に関する秘密を守り」とは、民生委員として知り得た要援護者の秘密については、固く守らなければならないということです。(=守秘義務(公務員としての性格))

2.民生委員法第16条
 民生委員が職務遂行上の地位を政治的利用することを禁止し、これに違反したものを解職することを規定したものです。なお、本規定は、民生委員の職務を離れて、一個人として政治活動を行うことまで禁止しているものではありませんが、担当区域内での政治活動については、職務上の地位を利用したか否かの判断が非常に困難です(誤解を受けやすい)ので、それだけに民生委員としては、担当区域内における政治活動は、できる限り避けるべきでしょう。


 

D 民生委員協議会について


 民生委員協議会の組織化やその役割については、民生委員法第20条及び24条に規定されています。

民生委員法第20条

 民生委員は、都道府県知事が市町村長の意見をきいて定める区域ごとに、民生委員協議会を組織しなければならない。
2  前項の規定による民生委員協議会を組織する区域を定める場合においては、特別の事情のあるときの外、市においてはその区域を数区域に分けた区域をもつて、町村においてはその区域をもつて一区域としなければならない。



民生委員法第24条

 民生委員協議会の任務は、次のとおりとする。
 一 民生委員が担当する区域又は事項を定めること。
 二 民生委員の職務に関する連絡及び調整をすること。
 三 民生委員の職務に関して福祉事務所その他の関係行政機関との連絡に当たること。
 四 必要な資料及び情報を集めること。
 五 民生委員をして、その職務に関して必要な知識及び技術の修得をさせること。
 六 その他民生委員が職務を遂行するに必要な事項を処理すること。

2 民生委員協議会は、民生委員の職務に関して必要と認める意見を関係各庁に具申することができる。

3 民生委員協議会は、市町村の区域を単位とする社会福祉関係団体の組織に加わることができる。
4 市町村長及び福祉事務所その他の関係行政機関の職員は、民生委員協議会に出席し、意見を述べることができる。

【留意事項】
1.組織化の義務(民生委員法第20条)
 民生委員が、民生委員協議会を組織することを義務付けた規定であり、これにより定められたものがいわゆる「法定単位民生委員協議会」です。民生委員の職務を機能的・効果的に遂行するために、民間組織でありながら、その重要性ゆえに法律上結成が義務付けられています。

2.民生委員協議会の任務(民生委員法第24条)
 民生委員が、市町村の区域内で個々に分担する区域あるいは事項については、民生委員協議会が定めます。また、民生委員相互の情報交換を図ることで、活動が部分的、一面的、不均衡になるのを防ぐとともに、民生委員一人では解決できない問題等への協力体制をつくっていくことも、民生委員協議会の任務といえます。

3.千葉県内の民生委員協議会数(H23.4.1現在:千葉市を除く)
 改選後協議会数……324(改選前は328)